耳下腺腫瘍だそうで。

耳下腺腫瘍になってしまったのでその記録です。

入院初日。手術前日

4月5週目。

いよいよ入院。

こどもの世話の都合、午後に入院時間をずらしてもらう。

まず病室に入室。

ベッド周りを自分の使いやすいようにセットアップ。

しばらくして看護師さんがいらして、入院のオリエンテーション

持病や体調、投薬状況など確認され、手術時間の通知。

入院計画の説明、安静度、病棟の説明を受ける。

今回、初日は安静度食事ともに制限なし。

ただし21時以降は絶飲食。次に食べられるのは術後翌日朝。

33時間も飲み食いなしですか。凹みます。

術後の安静度は、ベッド安静だが、ベッドは起こしてよく寝返りも可とのこと。

前回入院はベッド起こし不可の安静度だったためこれはありがたい話でした。

ただし排泄はしばらくベッド上。導尿はたぶんしないとのこと。

次に麻酔科医の診察。

体調と咳について尋ねられるが、特に問題なし。

えづきやすく、術後に挿管を外す際に吐かないか気になると伝えたら、そこの麻酔は調節しますと。

しかし全身麻酔は女性は気持ち悪くなりやすいですと説明を受ける。確かに私の周囲の女性は皆さん吐き気がしたと言うので、そこは覚悟した。

夕方に手術部位の確認とマークを書かれる。

そして夕飯。普通食。

白米、竜田揚げ、練り物と大根の煮物、サラダ、ミカンとゼリー。

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美味しいと評判でしたが、確かに美味しかったです。

珍しく濃い味だと思います。

20時より、経口補水薬が配られ、明日朝6時までにこれを全て飲んでくださいと…。なかなかキツイです。

6時までに飲めなかったから、そこで終わり。翌々日8時まで絶飲食です。

がんばって飲みます。

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消灯は21時半。

寝られないけどおやすみなさい。

入院準備

4月5週目。

いよいよ入院。

入院グッズ

・前開きパジャマ 1着

・下着 1週間分

・カーディガン 1枚

・スポーツタオル 2枚

・300円ショップで買った室内履き(シューズタイプ)

・洗面道具、風呂用品、化粧品

・介護用水無しシャンプー

・歯ブラシ、コップ

・手鏡

・サーモマグ

・箸

・コンビニでもらえるスプー

・食器洗剤

・ティーバッグ

・ペットボトルストロー

・ポータブルDVD

・本

・携帯電源ケーブル

・電源延長タップ

・スーパーのビニール袋 大 数枚

・箱ティッシュ

以前に長期間に入院していたので、自分が必要なものはあらかたわかっていました。

まず、電源タップ。重要です。iPhoneは特に。

病室は、表向きは電源を使わないでくださいと言われますが、暗黙の了解で携帯の充電を見逃してくれます。

(この際、赤い医療用の電源は使わないほうがよいです。白い電源を使います)

が、電源は壁なのでベッドに寝ながらでは、通常の充電ケーブルでは全く長さが足りません。

病室によっては、アンテナ状況が悪く、中継器を探すために電源がすごい勢いで減る場合もありますので、快適な生活のためには持参をお勧めします。

サーモマグ。

人間は暖かい飲み物や冷たい飲み物など、温度が常温でないものをいただくと嬉しくなります。

最近の病院は院内にコーヒーショップもあるので、あると入院時QOLが高くなります。

今回は、入院服やタオルは基本病院のレンタルセットを利用しました。

長期間入院では洗濯がよいですが、耳下腺腫瘍はおよそ一週間なので、レンタルを使うのも一つの手だと思います。

また、病室は窓際がエアコンで寒い、または直射日光で暑い、廊下側は暑い(エアコンが届かない)傾向があります。

羽織ものはあったほうが良いかと思います。

室内履きは、病院で使い捨てるためです。

病院の床は汚いので、私は厄を落とすゲン担ぎを含めて退院時に靴は捨ててきます。

クロックスのようなサンダルは、転倒防止で病院によってはダメですと言われるのでカカトのある靴がよいです。

大学病院6回目。呼吸器内科

4月4週目。

呼吸器内科を受診。

内科医「咳はどうですか?」

「抗生剤を変えたらピタリと止まりました。」

内科医「それは良かった。ところで先週採血受けましたよね?結核の検査が取れてないんですよ…。もう一度採血してもいいですか?」

なんと検査受付さんが、受付内容を間違えたと。

4月、新人さんが多い季節はありがちですね。

はい、どうぞ採血してください。わあスピッツ4本。

しかも今回の採血担当は下手くそで、痛っ!と叫ぶほど痛く終わったら一週間青アザ…。

検査結果で手術不可なら電話します。

電話がないなら、手術決行です、とのこと。

大学病院5回目。術前説明

4月3週目。

術前検査を受けての担当医からの説明。

この日は旦那と二人で。次男は緊急一時保育に。

担当医「肺炎ですか?治らなかったら延期しましょうねー。」

いきなりそこからでした。

術前説明はリスクの説明。

手術は、耳下腺浅葉切除術。ただし深葉の可能性もあり。

・顔面神経麻痺

・耳介の感覚障害

・唾液漏

・フライ症候群

・血腫

・疼痛

・発熱

疼痛と発熱は、外科手術で切るためのもの。

血腫は、腫瘍を取った後の出血。酷いと再手術。

唾液漏は、唾液腺をいじるので、唾が唾液腺に溜まるとのこと。痛いらしい。

フライ症候群は、術後1年後位に発症。神経のつなぎ方がおかしくなり、ものを食べると唾の代わりに耳の下から汗が出たり顔が赤くなると。発症しても根治できないとか。

「困ることありますか?」

担当医「食べながら汗拭いてください」

耳介の感覚障害は、耳たぶの神経を切るらしく、耳たぶの感覚がなくなると。

「…それは困ることはありますか?」

担当医「うーん…。むしろピアスの穴は開けても痛くないです」

顔面神経麻痺は、浅葉か深葉で麻痺の度合いが変わるが、私のケースはおそらく麻痺が出ても半年くらいで治るのではないか、と。

瞼が閉じなくて目が疲れる、口角が閉じなくて水を飲んだら溢れるなど。

やはりこのリスクが一番生活上困る。

しかし放っておいても、もっと麻痺するリスクがあるだけなので、腫瘍が出来た時点で致しかたないのか。

「腫瘍を取った後、再発したら再手術できますか?」

担当医「できますが、いまより難しい手術になります。腫瘍を取る際に、少し余裕を持って除去する場合もありますが、あなたの場合は大きいので、神経から本当にギリギリで取ります。そうすると、細かい傷なので今より荒れるのでそこに腫瘍ができると、キレイに剥がしにくくなります」

「その再発した腫瘍が癌化するのは、今の腫瘍と同じ位の時間ですか?」

担当医「年齢が上がるので、今の腫瘍が癌化するのに20年だとしたら、10年とか短くなると思います」

なるほど。これも心配したところで、結局60位に困るのは同じか。

再発しないことを祈るしかない。

手術同意書にサインする。

大学病院4回目。術前検査

4月3週目。

こどもは一時保育に預けて検査に。

2時間で終わりますと言われたので、多めにして13時まで預ける。

10時病院到着。ここ一週間咳が止まらないこと伝え、呼吸器内科の診察もお願いし、検査受付に回される。

まずここで長蛇の列。

ヲイヲイ?

受付をすませると「本日は混んでいまして、採血が20分待ちくらいです。」

どこの鼠王国ですか。

本日のメニューが、

・採血

・採尿

・心電図

・肺活量

・胸部レントゲン

・入院手続き

・入院説明

病院内オリエンテーリングです。

採尿を済ませ、採血へ行くと「先に心電図に行かれたほうが良いかも」

心電図に到着。「すみません、ここでも30分程待ちます」

はい。とりあえず待ちます。

20分程経過し、「採血の番が来ましたので、採血室へ先に行ってください」

はいはい。わあ、スピッツが6本位あるわあ。

どんどん取られました。

再び心電図へ。10分程待って、検査。検査自体は数分。

次に肺活量。鼻に洗濯バサミみたいなのをされる。

「はい、吸って吐いて吸って吐いて、はいっ吸って!吐いて〜〜吐いて〜〜まだまだ吐いて〜〜」

キツくて咳込みます。

「咳したらやり直しです。はい、吸って吐いて吸って(ry」

この後10セット程やらされましたが、咳が止まらず。

「うーん、1回しか取れなかったけど、まあいいか。」

いいのかよ!

しかしこれ以上は無理だったので終わって良かったです。

この時点で11時過ぎ。

胸部レントゲンでまた待たされ、ようやく昼前に呼吸器内科。

13時のお迎えが不可能になったので、15時に延長。

呼吸器内科の受付嬢さん「すみません、胸部レントゲンだけでは足りないのでCT受けてもらえますか?」

はいわかりました。現在12時半。CTは早くとも13時半だそうで。

病院内の食堂で侘しい蕎麦を食べ、入院受付などを済ませる。

CTをひたすら待つ。

待つ。

待つ。

待つ。

14時過ぎる。

保育所にさらなる延長のお願いの電話をする。

やっとCT。CTはほんの数分で終わりました。

閉所恐怖症対策に目をギュッとつぶっていたらすぐに終わったので助かりました。

そして呼吸器内科へ。

「うーん、これ軽い肺炎ですね。抗生剤出して一週間で治しましょう。治らなかったら手術延期です」

なんですと!

手術延期になったら今日の検査またやり直しじゃないですか!

「一応、結核の検査しましょうか?採血とタン採ってから帰ってください」

また採血ですか…。しかし今度は待たされることはなく、すぐに採ってもらえました。

すぐに採ってもらえたことが問題だったのは翌週知ることになりますが…。

全て終了。15時過ぎ。

走ってこどもたちのお迎えに行きました(泣)

大学病院3回目。手術日決まる

4月1週目。

主人の海外出張の予定や、次男の緊急一時保育園の手配や、実母への家事協力などの調整をして、6月下旬か7月上旬入院で整え、病院へ。

この日は、長男が春休みのため、こども二人連れ。

「第一希望は6月下旬、第二希望は7月上旬でお願いします」

担当医「すみません、先週お知らせした6月の手術枠は埋まりました。7月上旬は私が手術できないので担当医が変わります」

いやいやいやいや。ちょっと待て。

あたしゃ各方面にその日程で調整して今日来たのにそれはないよ。

逡巡していたら、担当医「あ!そういえば4/27入院の枠が空いたんです。最初の希望はそこでしたよね?そこはどうです?」

えっと即答はできません…ということで、慌てて旦那と実母に電話。

「あのさ、4月げ…」

長男「ママー!おなかすいたー!」

次男「じゅすー!じゅうすー!」

「ちょっと待ってて!…それで下旬に手術したいんだけど予定…」

長男「ママー!つまんないー!おなかすいたー!」

次男「ワー!ワー!(どこかへ走り出す)」

「次男くん!そっちに行かないの!」

長男「ママー!お茶どこー!」

「そこのカバンにあるわっ!…で、予定大丈夫?って、次男くんそれ触らなーい!!!」

こども二人連れで大学病院なんか来るものではない。

なんとか実母と旦那に了解を得て、4/28手術が決まる。

大学病院2回目。手術日相談

3月4週目。

新しい担当医は、ネットで検索していた。

おそらく30代。頸部腫瘍に関して有名な医師と共同論文を書いているし、手術の腕はわからないけど、初めてとかではないだろう、と予測。

この日は次男を連れて受診。11時の予約なので、10時45分頃に受け付け。

耳鼻科受付「すみません。本日混み合っていまして、1時間遅れています」

でたよ…。大学病院名物「時間通りには診察始まらない。」

やはり先週が速すぎたんだ。

とりあえずこどもに昼御飯を食べさせつつ、診察を待つ。

12時頃にようやく呼ばれる。

耳下腺腫瘍の説明、浸潤がなく丸い、細胞診も多形腺腫であるとの結果。

癌化の可能性は、今の私の状態だと20年後位?今すぐに取らないといけないものではないが、割と大きいので(ピンポン玉サイズ)5年とか放置して大きくなると、顔面神経から剥がすリスクは高くなるかもとのこと。

我が家の場合、長男が来年就学のため、今を逃すと2年近くタイミングを逃してしまう。

第一希望は4/27入院。退院後はGWで幼稚園の送迎もなく、旦那も暦どおりに在宅予定。

「4月27は…。残念、枠が埋まっています。では6月手術で進めますか。来週手術日決めて、術前検査の準備はしましょう」

近医では、大学病院だと夏頃手術かもと言われていたが、展開が早い。

近医と相談した際、この病院は耳鼻科の医局が大きく人がたくさんいるので、マンパワーはありますよと教えてくれたが、なるほど手術までの流れが澱みなく早い。